この世界の片隅の穏やかな暮らし

アーユルヴェーダに則った生き方をしています。

「生きていたんだよな」

 

この前、音楽を聴きながら料理をしている時にあいみょんの「生きていたんだよな」がふと耳に止まった。

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Photo by Sasha Freemind on Unsplash 

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二日前このへんで
飛び降り自殺した人のニュースが流れてきた

血まみれセーラー 濡れ衣センコー
たちまちここらはネットの餌食

「危ないですから離れてください」
そのセリフが集合の合図なのにな

馬鹿騒ぎした奴らがアホみたいに撮りまくった
冷たいアスファルトに流れるあの血の何とも言えない
赤さが綺麗で 綺麗で

泣いてしまったんだ
泣いてしまったんだ
何にも知らないブラウン管の外側で

生きて生きて生きて生きて生きて
生きて生きて生きていたんだよな
最後のサヨナラは他の誰でもなく
自分に叫んだんだろう

彼女が最後に流した涙
生きた証の赤い血は
何も知らない大人たちに二秒で拭き取られてしまう
立ち入り禁止の黄色いテープ
「ドラマでしかみたことなーい」
そんな言葉が飛び交う中で
いま彼女はいったい何を思っているんだろう
遠くで 遠くで

泣きたくなったんだ
泣きたくなったんだ
長いはずの一日がもう暮れる

生きて生きて生きて生きて生きて
生きて生きて生きていたんだよな
新しい何かが始まる時
消えたくなっちゃうのかな

「今ある命を精一杯生きなさい」なんて
綺麗事だな。
精一杯勇気を振り絞って彼女は空を飛んだ
鳥になって 雲をつかんで
風になって 遥遠くへ
希望を抱いて飛んだ

生きて生きて生きて生きて生きて
生きて生きて生きていたんだよな
新しい何かが始まる時
消えたくなっちゃうのかな

生きて生きて生きて生きて生きて
生きて生きて生きていたんだよな
最後のサヨナラは他の誰でもなく
自分に叫んだんだろう

サヨナラ サヨナラ

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「冷たいアスファルトに流れるあの血の何とも言えない
赤さが綺麗で 綺麗で」

 

 

「生きていたんだよな」

 

 

「彼女が最後に流した涙
生きた証の赤い血は
何も知らない大人たちに二秒で拭き取られてしまう」

 

 

自殺した女子高校生を題材にしたこの曲。

 

「赤さが綺麗で」ありながらその「生きた証の赤い血は何もらない大人たちに二秒で拭き取られてしまう」。ここに生への儚さと美しさを感じてしまう。

 

死ぬときは一瞬で、人生を重ねた年月があって確かに生きていたんだと、最期にその彼女の体を循環し続けていた血が生を表現する。

 

生は儚くて美しい。

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Photo by Andrew Bui on Unsplash



永続するものなどこの世に存在せず、生き物は生まれてから死に向かって毎日呼吸をして生きている。

 

その重ねた年月にも、儚く散る日が必ず来る。

 

でも、私たちはその散る日を静かに待つというよりも毎日をがむしゃらに生きているのではないか。

 

「「今ある命を精一杯生きなさい」なんて
綺麗事だな。」

 

精一杯は何をもって言うのか?

別にかっこいいとか悪いとか関係無くて、悩んでてもいいし、苦しんでいてもいい、

人と歓び、悲しみ、泣いて、笑っている。

 

 

来る日も来る日も、朝太陽が明けて、夕方には太陽が沈み、また外は暗く覆われる。

 

 

その繰り返しの中で、自分は何を考え、感じ、どんな行動をするか。

それが自分という”個”を形成している。

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Photo by Greg Rakozy on Unsplash

個はいつも孤独なのか?

個の形成と孤立は違う。

NHK「100分de名著」ブックス 福沢諭吉 学問のすゝめ NHK「100分de名著」ブックス

を読んでいてはっとしたことがあった。

 

「自分はチームの一員であり、チームの一翼を担っているのだという気概こそが、独立心です。周囲との関わりを持たず、一人ぽつねんと存在することは独立ではありません。それは孤立と言います。」

 

思い返せば、自分の個に意識が向きすぎて勝手に孤立を感じている時もあったなと。

 

Twitterでかまたくが言ってた。

「人は死ぬまで孤独、一人だと。」

 

自分はこの世にたった一人の存在Aであり、代役Bは存在しない。

だから、個はいつも孤独である。

でも孤立しているわけではない。

 

孤立は社会からの拒絶、他人との関係を遮断。

孤独は心が通じ合う人がいない。代役Bがいなくて自分と全く同じ人等いないからそう。

 

孤独でも、人間は「虚構」を作り出してこの社会を形成してきた。(サピエンス全史 上下合本版 文明の構造と人類の幸福

 

想像し物語を作る能力は他の動物たちにはない。

 

だから孤独でもお互いを理解する力が人にはあるが、それは孤立に繋がるし、対して連帯にも繋がる。

 

自分の人生ストリー、今この瞬間をどう語るかは自分次第だ。

 

私は、今日というこの日を華麗に美しく生きていきたい。

NHK「100分de名著」ブックス 福沢諭吉 学問のすゝめ NHK「100分de名著」ブックス の言葉を借りるのならば、「識別と行動力」をもっていたい。