その日の自分にご褒美タイムを作る
自分へのご褒美はなに?
最近、仕事が楽しい。
現在のシステムエンジニアとしての業務内容は、主にコーディングと単体テスト、統合テスト。コーディングは開発案件に沿った既存のパッケージの修正、単体テストは、そのコーディング修正後に既存のシステムが正常に動くかのテストをしている。統合テストは全体の処理を流して機能するかのチェック。
仕事が楽しいと感じるようになったのはなぜ?
「ピークエンドの法則」を自然と取り入れていたから。
この法則は、2002年にノーベル経済学賞を受賞した心理学者・行動経済学者のダニエル・カーネマンにより提唱。
ピークエンドの法則なに?
まず大腸内視鏡検査を受けた患者Aと患者Bの実験結果をみてほしい。
(1990年代に行われたこの実験当時は、大腸内視鏡検査は相当な痛みを感じる検査だったみたい。)
<実験結果>
患者A
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患者B
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---|---|---|
時間 |
10mins
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25mins
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患者自身の痛み |
嫌な記憶
|
まあまあ嫌な記憶
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時間を見ると明らかに患者Bの方が長く、どちらが嫌な記憶として残るかと聞かれたら患者Bと私たちは予想してしまう。でも実際に痛みを感じた患者のうち患者Aが嫌な記憶として残ったという結果だった。
時間の他にあった違いはなにか?
これはどう終わるかによる。患者Bは患者Aよりクライマックスに強い痛みを感じていない一方、患者Aは最後に強い痛みを感じている。この最後のシメがどうなるかで自己の記憶の残り方は変わる。
次の話に進める前に、私たちには二つの自己があることを念頭においてみよう。
カーネマン曰く、私たち人間は記憶の自己と経験の自己を持っている。
例えば、腹痛で病院の問診を受けたとしよう。
「今日はどこが痛いですか?」
「お腹です。」
これは経験の自己からの回答。今現在の腹痛という経験をしている自己(約3秒らしい)である。
「いつ頃から痛いですか?」
「昨日からです。」
これは記憶の自己からの回答。いつからお腹が痛いのか思い出している自己。
記憶の自己→過去や未来に考えをめぐらしている自分
この二つの自己についてと大腸内視鏡検査の実験はカーネマン本人のトークを参照してます↓
当然、嫌な記憶として残った場合はその行為を再びする時に記憶の自己が思い出しちゃう。「あ~痛いのやだな」って。となるとその経験はもうやりたくないと思っちゃうの。気分だだ下がりで落ち込んじゃいます。
それは仕事に対するスタンスにも汎用できて、仕事終業時にすごい嫌な気持ちで終わったら、次の日の始業時に思い出します。始業時じゃなくても仕事の事を思い出せば、「いやだな~」って。それが毎日続けば仕事なんかしたくなくて辞めたくなってしまう...
ピークエンドの法則に|20分間のエクササイズ
結論仕事でピークエンドの法則を自然と取り入れた術としては、終業直後に20分間のエクササイズでした。
冒頭でも述べた通りピークエンドの法則を取り入れていたのは偶然でした。私個人としては、リモートワークで出社もせずにずーっと椅子に座っている生活は、生物学的に人間として終わっているなと。人間の進化の中で、脳が発達した分身体的能力が退化したという事実もあるけど、「体を動かしたいな。不健康やだな。」というのがきっかけでした。
一日の自分を褒めたたえる時間になるし、一日座りっぱなしでほり固まった体をほぐすことにもなっています。このエクササイズタイムが日々の仕事に前向きに取り組むティップスになっている事、間違いなし。
ちなみにそのエクササイズは、竹脇まりなさんのYoutubeを毎日終業時にしてます笑
もちろんこれだけが仕事を楽しいと思う要素ではなくて、ほんの一要素を書いてみました。研究者の意見に耳を傾てみると、今回のように自分の習慣が実は理にかなっている事に気づけたりします。
そして私のスタンスとしては、あるフィールドに己の時間や意志を投じている人(特に学者)の意見にはある程度信頼性を持っています。明らかにそこらへんに転がっている適当な情報よりも正当なエビデンスがあり、説得力があるから。
でも、実は人間がどのように誕生したのかを生物学的に辿ってみると、人間活動そのものに対する見方が大きく変わったりしてきてます。この話はまたどこかで。
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